11月21日のポール・マッカートニーのライブ、興奮冷めやらぬ中またまたビッグ・ニュースが!
そうです、何と!ザ・ローリング・ストーンズ来日決定!来年2月26日、3月4日、6日に東京ドームで公演です!まあたぶん2公演くらい追加がありそうなスケジュールですが(笑)、これもまた困りましたねー・・・。年度末の忙しそうな時期ですが、これは行くしか無さそうな気が・・・(笑)。まあ、チケットが取れたらの話ですけど。
さて、ポールのライブで、Day Tripperを歌う際に使っていたギターがEpiphone Casinoでした。本人も説明していましたが、ビートルズ時代から使い続けているヴィンテージ・ギターです。彼が使い始めてジョンとジョージも入手、武道館公演では2人ともこのギターを使っていましたね。
EpiphoneはGibsonと並び称されるジャズギターの名門で、HISTORY OF ELECTRIC GUITARS(プレイヤーコーポレーション刊)によると1928年創業、その後50年代後半にGibsonに買収されました。その後はヘッド形状が異なるが同じ構造の別ブランドとしてエレキギター、エレキベースを製造していました。そんなわけで、ビートルズが使っていたCasinoはGibson U.S.A製です。
70年代に入り、Gibsonは製造工場の一部を日本に移転します。それが今は無きマツモク工業(長野県松本市)でした。マツモクは同じく松本市にあるフジゲンと並び、日本有数のギターメーカーで、OEMで製造していたブランドは非常に多くありました。現在でもそうですが、長野県はエレキギターの生産数が日本一、意外ですよね。ヤマハ本社がある静岡じゃないの?と思う方もいるでしょうが。
中学生の頃、部屋に飾ったビートルズ武道館公演のポスターを見ては、「ジョンが使っているギター、かっこいいなあ」と憧れていました。いつか同じギターを手に入れたいなと思っていたのです。
1981年か82年でした。大学時代、高崎の新星堂にレコードを買いに行った時の事です。楽器売場に飾られたたくさんのギターの中、1本のギターに目が留まりました。そう、ずっと憧れていたEpiphone Casinoがそこにあったのです。確か『ジョン・レノンも愛用していた云々』というポップが付けられていました。
その時はレコードを買う程度のお金しか持っていませんでしたが、もうどうにもなりません。価格は9万円弱くらいだったと思います。お店の人にお願いして試し弾きさせてもらっている間中、どうやってこのギターを買うか考えていました。学生の身分で分割払い(当時はクレジットなんて、まだ言いませんでした)が出来るのかどうか?思い切って店員さんに相談すると、形だけ保護者印を押せば大丈夫との事、24回均等のショッピングローンを組みました。
このマツモク製(メーカー名は日本ギブソン)Casinoは、60年代のものを良くコピーしています。ヘッドのロゴのiが、60年代までは点が離れているのですが、そこがちょっと違います。ネックのセットは16フレットで、21世紀に入って韓国や中国で製造されるようになってからの17フレット仕様とは違います。
ただマツモクCasinoのピックガードに付いたEのロゴが、60年代のものとは大きく異なっていました。そこでマツモク閉鎖後に製造を受け継いだ寺田楽器が発売した、エリートシリーズの’65Casino用に付け替えました。これでずいぶんジョンのギターのイメージに近づきました。もっとも、ジョンのCasinoのピックガードに付いたマークは、シルバーのステッカータイプだったようですが・・・。
ボディが空洞のホロー・ボディ構造なので箱鳴りはかなりの大きく、当初はアコースティック・ギター用のエクストラ・ライトゲージの弦が張られていました。Fホールから覗くラベルはベージュ色、これがマツモク製Casinoの証拠でもあります。
ヘッド裏にある製造番号は数字のみ、アルファベットが入った製造番号がラベルにしか記入されていない韓国製・中国製とは違いがあります。
購入後30年以上が経ち、若干ネックの反りが気になり始めています。弦高を少し下げてしばらく様子を見ますが、どこかでしっかりとメンテナンスをしなくてはいけません。