私が東京から転勤で上田に戻った時の上司で、定年後再雇用で私の部署におられた先輩が、3月の再雇用満了直前に急逝されてしまいました。心筋梗塞でした。

仕事を終えたら、孫の面倒を見ながら、趣味の合唱を楽しむんだと話されていたのに、そんな日が間近にあったのに。

私の部署に来てくれた時には、本当に助けて頂きました。「やりたいと思う事があるなら、自信を持ってやれよ。俺が手伝ってやるから」と、励まされた事を思い出します。松本から諏訪へと慌ただしく私が転勤した時も、「身体の調子はどうだ?」「元気でやってるか?」と、何かにつけて気にかけてくれました。

余りに急な事で、同僚が電話して来た日曜日の昼前、思わず「嘘だろ?」と聞き直してしまいました。つい先々週、本社に行った際に他愛のない世間話をしながら笑っていたばかりだったのです。ご家族も、まさかこんな急に別れが訪れるなんて思っていなかったでしょうから、悲しみの大きさもいかばかりかと、お気の毒で仕方ありません。

先輩、本当にお世話になりました。退職の追い出し会も出来ず、お礼も言えず済みませんでした。ご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

皆いつかは命が尽きるものです。その運命からは誰も逃れられないものですが、しかしそれでも悲しい、切ないものですね。