NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』全13回の放送が終わりましたね。
 
確かに見応えがある出来栄えでしたが、いったいいくら制作費をかけたんでしょう?集めた受信料をどう使おうが、そりゃあまあ先方の勝手ですがね・・・。
 
最終回、日本海海戦のVFXは、なかなかのものでした。連合艦隊の丁字戦法についての説明が、ちょっと物足りなかったのと、下瀬火薬の破壊力や砲弾発射の火薬に無煙火薬を使っていた事による有利さなど、日本側の一方的勝利の理由説明も足らなかった気がします。世界の海戦史上、これほどの大勝利と言うのは稀な事だったのですから。
 
当時まだ3等国と思われていた日本が、世界最強と言われたロシア海軍を、黄海海戦に続いて撃破した事実は、欧米でも非常な驚きだったそうです。しかし、この艦隊決戦による大勝利を受けて、その後の日本海軍がずっと大艦巨砲主義にとらわれ続け、結果として太平洋戦争においてもその幻想から脱出しきれなかったのは残念な事でした。
 
太平洋戦争劈頭、真珠湾で米太平洋艦隊、マレー沖での英国東洋艦隊を叩き、航空攻撃の絶大な威力を世界に示したのも日本海軍だったのですがね・・・。
 
話がズレました。『坂の上の雲』です。
 
陸軍の小銃、本来なら三十年式歩兵銃なわけですが、さすがにモデルガンにもなっていない銃をたくさん準備する事は難しかったようで、良く見ると遊底覆が付いた三八式でした。それにしても全体の軍装などは良く出来ていましたね。しかし、よくまああれだけの数を準備したものだ(いくらかかったのだ?)とも思いましたが。
 
エキストラの数の多さが、戦闘シーンの迫力を出していました。これもいくらギャラかかったのだろう?と思いました。
 
まあ民放にこれだけのスケールのドラマ制作を望むべくもありませんが、受信料の使い道としては、はたして良いのかどうか・・・。まあ“教養番組”の括りで考えれば良いんでしょうか。