Ed Sullivan SHOWS FEATURING The Beatles (AND OTHER ARTISTS INCLUDING)
ビデオアーツ・ミュージック コロムビアミュージックエンターテインメント
“エド・サリヴァン・ショー”といえば、アメリカCBSテレビが1948年から1971年まで、実に23年間の長きに渡って放送した、歴史的エンターテインメント番組です。
ポピュラー歌手やクラシック音楽家、オペラ歌手など、音楽のジャンルを問わずに出演させ、曲芸や手品、コメディアンの芸なども紹介する、今では余り見ることが出来ない番組ですね。
ロック歌手が出演し始めるのはエルヴィス・プレスリー以降で、60年代に入るとイギリスのロックバンドも多数出演するようになりました。
先陣を切ったのは、もちろんビートルズ。1964年2月9日から3週連続で出演しました。このDVDは、2月9日、16日、23日の放送と、翌年9月12日に出演した全4回の放送をCMまで含め、ほぼノーカットで収録したものです。
我々、ビートルズを後追いで好きになった年代には、彼らの演奏シーンを見られるというだけでも涙ものですね。特に、“レディ・ステディ・ゴー”のように、『口パク』ではなく、実際に演奏しているライヴであるところが嬉しい。
演奏もgood!実に気合が入っています。
スタジオセットの素晴らしさにもビックリです。今でも充分通用するような、シンプルで奥行きのあるセットは、出演したビートルズのメンバー達も驚いたと言います。
非常に興味深いのは、当時のCMです。今なら絶対に、考査基準に引っかかるような表現のオンパレード。
いけいけドンドンの時代というか、アメリカ最良の時代であったことが伺い知れます。同時期の日本に比べ格段に裕福だった事が、CM内容からもわかりますね。
歌や音楽の他に、手品やドタバタコメディ、曲芸など、世界中の上質なエンターテインメントを楽しめた、実に素敵な番組でした。
タイトルの『視聴率72%』とは、64年2月9日の番組視聴率です。全米の全人口中60%、約7,300万人がビートルズを見たという、驚異的な数字です。番組放送中は、少年犯罪の発生が0件だったというエピソードも残っています。
後追いにせよ、こうした歴史的な演奏が、今こうして見られるというのは、実に幸せな事ですね。
2022年12月24日に、ご指摘をコメントでいただきました。視聴率の数値に誤りがあり訂正しました。